さよなら自転車(後編)
【前回までのあらすじ】
次の日、何も考えずに吉祥寺のアパートをさっそく引き払った俺だったが・・・

その日から、マチズモさんが借りている部屋に転がりこんだ。先輩が数人いたが、その中には去年のブログに登場したSくんもいた。彼は先輩だったのだなあ。
次の日から中野区の某所の現場で仕事を手伝うことになった。体を動かす仕事はめんどうくさかった。

その後しばらくして、その現場も終わりに近づき、次はどこなのかとマチズモに聞いたら「群馬県か栃木」とか抜かしやがった。最初、現場は東京って言ってたくせに「こいつ、頭がおかしい」と思って先輩とやらに聞いてみたら、東京はたまたまで、基本は群馬や栃木なんだって。
もう、はめられた。
部屋も引き払っちゃって棲むとこないし。
そんなわけで、俺はそいつらとともに栃木県へと連れられて行き、新しい生活が始まるのだった。

そこは本当にどうでもいいほど田舎で、自転車ではコンビニぐらいしか行けない荒野だった。
いちばん近い駅は自転車で30分ほど離れた無人駅。レンタルビデオ屋兼本屋は、50分かかる。あとは畑とカーディーラーしかない。

俺はマチズモの家にしばらく居候することになった。マチズモの二人のガキにやたらと懐かれたのだが、共同生活しない歴10年の俺には、メシや寝る時間が決まっているのがつらかった。
おしまい。
by 15kin | 2006-02-01 20:59 | 仕事
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花を咲かせるのに言葉はいらない